記録開示方法「ずさん」 市審議会、市教委に指摘 東広島の中2自殺

2012年10月に自殺した東広島市立中2年の男子生徒=当時(14)=の指導記録を両親に開示する方法をめぐり、市個人情報保護審議会がことし3月、[b]市教委に対し「取り扱いがずさん」と指摘していた[/b]ことが22日、分かった。審議会は、市教委の部分開示、不開示決定を原則開示とするよう求めてもいる。
両親は昨年3月、自殺の背景を知るため生徒の1年時から自殺当日にかけての指導記録を開示するよう3件に分けて請求したが、市教委は部分開示や不開示とした。両親の異議申し立てを受け、市教委は同6月、審議会に諮問していた。
ずさんとの指摘をしたのはことし3月13日の審議会答申。[b]市教委は7ページある記録の最後の2ページを部分開示したが、それ以外の記録があることを示していなかった点を取り上げ、残り5ページの存在を両親が知ることができないのを問題視している。[/b]その上で[b]「文書を抜き取るようなことは厳に慎み、丁寧な処理を」[/b]とした。
不開示とした記録に、[b]ある時期から別の記録が追加されていた点も「改ざんにつながるおそれを有している」と批判している。[/b]両親はこうした経緯もあり、市教委が設置した調査委員会による自殺の背景調査に関し、一層不信感を募らせている。
市教委は「指摘は真摯に受け止め、反省している。個人情報が含まれるので答申の具体的中身については答えられない」としている。審議会は3月の答申で、生徒の名前以外の部分は開示すべきだとした。審議会は広島大教員や行政相談委員たち6人で構成。答申に法的拘束力はない。
2014年5月23日 中国新聞社(森岡恭子)

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