平成29年12月27日神戸新聞
加古川・中2自殺 いじめアンケートの回答、再確認へ
いじめが原因で女子生徒が自殺した問題で、会見で頭を下げる田渕博之教育長(右から2人目)ら加古川市教育委員会の担当者ら
=23日午後、加古川市役所(撮影・辰巳直之)
加古川市立中学校2年の女子生徒=当時(14)=が昨年9月に自殺したのは、いじめが原因と第三者委員会が認定したことを受け、同市教育委員会は市内の全小中学校に対し、児童生徒へのアンケートの回答にいじめを示唆する内容がないかを、再確認するよう求める方針を決めた。
女子生徒は自殺を図る3カ月前、アンケートで「友だちにからかわれ、バカにされる」などと訴えていたが、学校側が対応していなかった。
アンケートは2013年度から小3~中3を対象に全校で実施。34項目の質問に「あてはまる」「あてはまらない」など5段階の選択肢から選んで回答する。「対人的適応」「学習的適応」などで数値化し、支援が必要かどうかを確認する。
女子生徒は「無視される」「仲間に入れてもらえない」など複数の項目に「あてはまる」と回答し、いじめを強く示唆していた。女子生徒のクラスの回答は、副担任が入力。担任は数値だけを見て実際の回答は確認しておらず、同市教委は「アンケートはいじめ発見のツールではない」と釈明していた。(切貫滋巨)