平成30年2月21日付神戸新聞
神戸中3自殺 調査継続求め、文科省に申し入れ書
2016年10月、神戸市垂水区の市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、生徒の母親の代理人弁護士が20日、いじめの事実関係を調べる市教育委員会設置の第三者委員会の調査が不十分として、文部科学省に対し、調査の継続などを市教委に指導するよう求める申し入れ書を送付したと明らかにした。第三者委は昨年12月、母親が求めた追加調査を実施しない旨を通知していた。
申し入れ書では、いじめ防止対策推進法の趣旨を踏まえ、関係生徒への聴取など調査の継続や、いじめと自殺の関連の明確化などを求め、市教委への指導を依頼した。同省は「申し入れ書を精査した上で、対応を考える」としている。
代理人弁護士によると、第三者委は報告書を昨年8月にまとめ、容姿を中傷するなどのいじめ行為を認定しているが、いじめを生んだ背景や自殺との関係を明確にしていないという。市教委と報告書の公表について協議しており、久元喜造市長への再調査要望も予定しているという。(井上 駿)