平成30年3月3日付読売新聞

茅ヶ崎いじめ、追加調査へ…担任ら処分も再検討

茅ヶ崎小4

いじめ問題で追加調査を行うと発表する茅ヶ崎市の服部市長(左)と神原聡教育長(神奈川県茅ヶ崎市で)

神奈川県茅ヶ崎市立小学校4年の男子児童(10)が、同級生らのいじめが原因で不登校となった問題で、服部信明市長は2日、市教育委員会の第三者委員会による調査について「十分に行われたのかという疑義が生じた」として、追加調査を行う方針を明らかにした。

服部市長は、担任だった女性教諭と当時の校長に行った処分も再検討する考えを示した。

第三者委は、2016年11月から今年2月まで計31回の会合を開いて調査。児童や教職員らからの聞き取りなどを踏まえ、先月13日にいじめを認定する報告書をまとめた。

ところが、担任教諭は当初、「けんかになっていた認識はあったが、いじめとは気づかなかった」などと話していたが、昨年12月になって「いじめと認識していたが、だんだん注意するのが面倒になり、見て見ぬふりをしていた」などと説明を変えたことが判明した。

両親は、変遷した教諭の証言を第三者委で精査するよう市教委に要望したが、市教委は口頭で説明するだけで議題としなかったことから、報告書に盛り込まれなかった。このため、両親は服部市長に報告書の修正などを求めていた。

服部市長は2日に開いた記者会見で「第三者委で審議されていない重要な事実が、両親からの所見書で判明した」と説明した上で、「指摘を真摯に受け止めて追加調査を迅速に進め、児童が一日も早く学校に戻れるようにしたい」と話した。

担任教諭と校長は先月、文書訓告や厳重注意の措置を受けたが、服部市長は「当時と現在では大きく状況が変化している」と述べ、2人の処分を見直すとともに、保護者の要望に十分対応しなかった市教委職員への処分も検討することを明らかにした。

追加調査は第三者委の委員を招集し直して行うといい、児童の両親は「より真実に近い、良い報告書にしていただきたい」と話している。

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