平成30年6月5日付神戸新聞NEXT

神戸・中3自殺「組織体制の問題」 文科省が市教委指導

垂水中3女子4

文部科学省の生徒指導室長に、一連の問題を謝罪する神戸市教育委員会の川田容三教育次長(右端)ら=5日午後、神戸市役所

2016年10月に神戸市垂水区の市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、同級生らの聞き取りメモの存在を、市教育委員会の首席指導主事が前校長に隠蔽を指示した問題で、文部科学省でいじめ問題の対応を担当する松林高樹生徒指導室長が5日、市教委に経緯を確認し、組織体制の見直しなど再発防止策の取りまとめを求めた。

同室長は、市教委の川田容三教育次長らと約2時間面談し、一連の経緯を確認した。冒頭、川田教育次長は「教育行政に対する信頼を著しく失墜させてしまった」と陳謝した。

松林室長は面談後、「首席指導主事と前校長の2人の間でメモの隠蔽がなされており、組織体制の問題もある」と述べ、再発防止策の策定と報告を求めた。

メモは、女子生徒の自殺から5日後、仲の良かった生徒6人が教職員に女子生徒が受けていたいじめや生徒間の人間関係を証言する内容。17年3月に情報提供を求めた遺族の質問書に対し、前校長は校内に保管しながらも、いじめ問題を担当していた首席指導主事の指示を受け、「記録として残していない」と隠蔽する回答をしていた。(井上 駿)

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