平成31年1月19日NHK首都圏ニュース
都立高校で教諭が生徒に体罰
東京・町田市の都立高校で、生活指導を担当する50代の教諭が1年生の男子生徒に対して顔を殴るなどの体罰を行い、けがをさせていたことが分かりました。 東京都の教育庁は「体罰は許されず、教諭の処分も含めて厳正に対処する」としています。 生徒への体罰が明らかになったのは東京・町田市にある都立町田総合高校です。 東京都の教育庁によりますと、今月15日、生活指導を担当する50代の男性教諭が1年生の男子生徒と言い合いになった際、顔を殴るなどの体罰を行い、生徒が顔の打撲や口の中を切るけがをしたということです。 学校の調べに対し男性教諭は、この生徒から過去の指導について不満を言われたことがきっかけだったとした上で「生徒のことばにカッとなって暴力をふるってしまった」と説明しているということです。 この教諭が、ほかの生徒を含めて日常的に体罰を行っていたという事実は確認されていないということです。 今回の問題を受けて、学校側は体罰を受けた生徒と保護者にすでに謝罪したということで、東京都の教育庁は「体罰は許されないもので、教諭の処分も含めて厳正に対処する」と話しています。 ツイッターには都立町田総合高校で男性の教諭が生徒に暴力を振るう様子を撮影した映像が投稿されています。 生徒を壁際に追いやったあと、顔を平手打ちし、床に倒れた生徒の腕などをつかんで引きずり回しています。 このあと、慌ててやってきた複数の生徒が止めに入りますが、男性の教諭はその生徒たちに対しても「なんだよ」などと大声で叫んでいました。 体罰が明らかになった都立町田総合高校の信岡新吾校長によりますと、生徒と保護者に対しては17日、校長と男性教諭が直接、学校で謝罪したということです。 信岡校長は「教育の場で体罰はあってはならないと再三指導してきたが、このようなことになり、生徒には大変申し訳なく思っている。今後は、心のケアをしっかりやっていくなど誠実に対応したい」と話しています。 東京都の小池知事は記者会見で「体罰は学校教育法で禁じられている行為だが、生徒の模範となるべき教師が怒りの感情のまま、生徒に暴力をふるってしまった。やはり体罰は避けなければならない」と述べました。 そのうえで、「こういう事態が発生したことについて残念に思う。体罰を行った教員に対しては、事実関係を調査して厳正に対処していくと教育委員会から聞いている」と述べました。