平成31年3月21日 神戸新聞NEXT

いじめ調査、学校が拒否していた 小6男児へ同級生が暴行を保護者報告 神戸

神戸市小6いじめ

神戸市内の小学6年の男児が、同級生の男児から暴行されるいじめを受けながら、2人が通う同市中央区の市立小学校が「警察が捜査中」として直後に十分な調査をしていなかったことが20日、分かった。同日あった市議会本会議で、長田淳教育長は「関係機関と連携すべきで、適切な対応ができておらず、保護者への報告が遅れた」と述べた。

市教育委員会や被害男児の保護者によると、被害男児は昨年9月末、同区内の商業施設で、同じクラスの男児から暴行を受けたという。保護者が翌月に気付き、学校に報告。保護者は灘署に被害届を提出した。

保護者は学校側にも調査を依頼したが、学校は「警察の捜査が終わるまで動けない」と拒否。今年1月、灘署が暴行の非行内容で加害児童を児童相談所に通告したのを受け、学校が関係児童らに聞き取りなどの調査をしたところ、いじめは約2年前から続いていたとしている。また、被害児童の保護者によると、殴る蹴るの暴行を受けたり、約6万円の金銭などを渡したりした疑いがあるという。学校は今月18日、いじめ防止対策推進法が規定する「重大事態」の疑いがあると市教委に報告し、現在、詳細調査を進めている。

被害児童の保護者は「学校からどのようないじめを認定したのか、十分な説明がなく、あまりにも不誠実な対応だ」と話している。(井上 駿)

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Post Navigation