平成31年2月9日NHK福井放送局
教育大綱改定前に遺族が意見書
おととし、池田町で男子中学生が自殺した問題を受け、町は8日午後、教育行政の方向性を示す「教育大綱」を改定する方針です。 一方、生徒の遺族は8日朝、改定案について「反省が踏まえられておらず、納得できない」とする意見書を町の教育委員会に提出しました。 おととし3月、池田町の中学校で14歳の男子生徒が自殺し、町の教育委員会が設置した第三者委員会は、教員から繰り返し厳しい指導を受け生徒が追い詰められたとした上で教職員間の情報共有が不十分で、学校の対応にも問題があったと指摘しました。 これを受け町では教育行政の方向性を示す「教育大綱」を改定することになり、8日午後、地域が一体となって子どもの学びなどを支援する方針を盛り込んだ改定案を正式に決定する方針です。 一方、改定案について説明を受けた生徒の母親は8日午前、教育委員会を訪れ、「問題の原因や反省が踏まえられておらず、納得できない」とする意見書を提出しました。 この中で母親は、「間違った認識のもとどんなに大綱の見直しを行ったとしても、良いものができるとは思えません。町の教育を見直すきっかけとなった原因をもう1度考え直して頂きたい」としています。 母親によりますと、文書を受け取った町の教育長は、「意見を踏まえて改定案の前書きを一部変更した」などと答えたということです。 町では午後から開かれる会議で教育大綱が正式に改定されることになっています。