中1死亡、いじめ調査 登別市教委 住宅から転落か
令和2年6月25日付北海道新聞
【登別】22日に登別市内の公営住宅敷地内で倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認された中学1年の男子生徒について、建物から転落死した可能性があることが25日までに道警などへの取材で分かった。道警は自殺の可能性もあるとみており、同市教委は24日、いじめの有無を含め学校内の調査を始めたことを明らかにした。
男子生徒は22日午前8時半ごろ、自宅がある道営住宅の敷地内で倒れているのが見つかり、間もなく死亡が確認された。現場の状況では4階付近から転落したとみられており、道警は死因が全身打撲による多臓器損傷であることなどから自殺の可能性もあるとみている。
取材に応じた生徒の母親によると、生徒は所属する運動部内で身体的特徴を指摘されて悩んでいたという。
2013年9月に施行されたいじめ防止対策推進法は、いじめによって生徒らが自殺するなどの場合を「重大事態」と定義し、第三者委員会などによる調査を求めている。登別市教委は、男子生徒が通う中学校の生徒全員に、最近の様子やほかの生徒との関係について尋ねるアンケートを行っている。結果を受けて、いじめ問題を扱う第三者委員会に諮問するかどうか判断する方針。
母親は「誰にも言えずに、自殺するような子が出ないようにしてほしい」と話している。(久保耕平、今関茉莉、渡辺愛梨)