2020年11月10日付NHK熊本放送局
中1男子自殺の第三者委が初会合
去年4月熊本市で中学1年生の男子生徒が自殺したことを受け、自殺の原因を調べる第三者委員会の初会合が開かれ、今後遺族や学校関係者への聞き取りを進めていくことなどを確認しました。
9日の初会合は、弁護士や児童精神科医など5人の委員が出席し非公開で行われました。
中学1年生の男子生徒は、去年4月自宅マンションから飛び降りて自殺しましたが、市は同級生へのアンケートや出身の小学校への聞き取りなどから「いじめなどのトラブルはない」と国に報告しました。
これに対し生徒の遺族から「小学校の時の担任にストレスを感じていたようだが報告書には書かれていない」と指摘を受けたことから、自殺の原因を詳しく調べるため今回第三者委員会が設立されました。
9日は委員の間でこれまでの経緯を共有したうえで、今後委員会として遺族や学校関係者への聞き取りを行っていくことなどを確認したということです。
委員長を務める奥博司弁護士は「双方の意見を聴いて、じっくり腰を据えて調査や議論をするが、事案から2年近くたとうとしているので迅速に進めたい」と話していました。
また男子生徒の母親は「調査までにこれほど時間がかかるとは思いませんでしたが、当時の担任や管理職は正直に誠実に向き合ってほしい」と話していました。