2021年4月27日付北海道新聞

【旭川】旭川市内で行方不明になった後、3月に遺体で見つかった当時中学2年の女子生徒について、旭川市教委は27日に開いた教育委員会会議で、いじめで重大な被害を受けた疑いがある「重大事態」と認定し、市の第三者委員会で調査すると決めた。5月中に第三者委員会の初会合を開き、関係者への聞き取りなどでいじめの有無などを調査する。

 会議は非公開で行われ、死亡した女子生徒について市教委は「いじめによって重大な被害が生じたかどうかを確認する必要が生じた」として重大事態と認定した。会議後、黒蕨(くろわらび)真一教育長は「迅速に事実を解明したい」と述べた。第三者委員会による具体的な調査方法などは未定という。

 女子生徒を巡っては、週刊文春の電子版「文春オンライン」が今月、「女子生徒はいじめを受けていた」と報道。市はこれまでの説明で、女子生徒が2019年に校外で中学生らとトラブルになり市内の別の学校に転校したが、学校などが女子生徒や関係する生徒に聞き取った際、いじめは確認できなかったとしていた。

 いじめ防止対策推進法は、いじめによって児童らの生命などに重大な被害が生じたり、相当期間の学校の欠席を余儀なくされたりした疑いがあると認められる場合を重大事態と定義し、学校側が事実関係の調査などを行うと定めている。

 

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