平成28年2月27日河北新報
<矢巾中2自殺>同級生1人を書類送検
岩手県矢巾町の中学2年村松亮さん=当時(13)=が昨年7月、いじめを苦に自殺した問題で、岩手県警は26日、村松さんに暴行したとして告訴された同級生4人のうち、当時14歳だった少年1人を暴行容疑で書類送検した。 当時13歳だった別の少年1人は児童相談所に通告した。残る2人は暴行容疑に当たる事実がなかったと判断した。 県警は少年の具体的な書類送検容疑を明らかにしないが、捜査関係者によると、昨年6月、中学校で自習中に村松さんに消しゴムを投げ、服をつかんでもみ合いになったなどの疑いが持たれている。 村松さんの父親(41)が昨年7月、暴行容疑などで、いじめに関わったとみられる少年4人を告訴。
県警は村松さんが同級生からの暴力を訴えていた生活記録ノートなどの分析のほか、教職員や同級生から事情を聴き捜査を進めていた。 村松さんは昨年7月5日、同町のJR矢幅駅で列車にひかれて死亡した。担任とやりとりした生活記録ノートには「づっと暴力、づっと悪口」などいじめの訴えや「ボクがいつ消えるか分かりません」など自殺をほのめかす記述が約3カ月にわたって残されていた。 学校は同26日に公表した調査報告書で、6件をいじめと判断し、自殺の一因であると認めた。
町教委は昨年9月に第三者委を設置し、生徒や教職員への聞き取り調査に入っている。 村松さんの父親は「(書類送検は)その通りの結果だと思う。第三者委に対しては、いじめの全容を明らかにすることを望みたい」と話した。