平成29年5月29日NHK
青森 女子中学生自殺 報告書最終案「背景にいじめ」

去年、青森市の女子中学生がいじめを苦に自殺したと見られる問題で、市の教育委員会が設置した審議会は28日、記者会見を開き、自殺といじめの因果関係について「直接的な引き金が何かは判断できないが、自殺の背景にいじめが関わっていた」とする報告書の最終案を明らかにしました。
青森市の中学2年生だった葛西りまさん(当時13)は去年8月、列車にはねられて死亡し、スマートフォンにはいじめの被害を訴えるメモが残されていました。
青森市教育委員会は、いじめを苦に自殺したと見て、専門家による審議会を設け調査を進めてきましたが、審議会が先月、「いじめとの因果関係は解明できない」などとする見解を示したのに対し、遺族から反発の声が上がるなどし、調査が継続されることが決まっていました。
現在の審議会の委員は今月末で任期が切れるため、それに先立って28日、記者会見を開きました。
この中で、審議会の会長を務めてきた青森大学の櫛引素夫教授は、葛西さんへのいじめが4件確認された
としたうえで、「直接的な引き金が何かは判断できないが、自殺の背景にいじめが関わっていた」とする報告書の最終案を明らかにしました。
一方で、遺族側が納得できないとしていた「葛西さんは思春期に特有のうつ症状だった」とするこれまでの審議会の見解については、「最終案の中で根拠を示したつもりだ」と述べるにとどまりました。
審議会は、来月以降も新たな委員のもとで調査を続け、報告書をまとめることにしています。
会見で櫛引会長は「新しい委員たちにはより正確な報告書を完成してもらいたい」と話しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170529/k10010998421000.html

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