平成31年1月22日付毎日新聞

「いじめで母と小2の娘が心中」 父親が仙台市教委へ調査申し入れ

仙台泉区無理心中要望

市教委への要望書を提出後、記者会見する父親(右)=仙台市役所で2019年1月21日、早川夏穂撮影

仙台泉区無理心中要望メモ

長女が何度も「しにたいよ」と訴える両親に宛てて書いた手紙=仙台市役所で2019年1月21日、早川夏穂撮影

昨年11月、仙台市泉区で母親と小学2年の長女の無理心中とみられる事件があり、父親が21日、同市教育委員会に第三者委員会による調査を求める要望書を提出した。

父親は「長女は学校でいじめを受け、相談を受けた学校も対応を怠った」と訴えている。

父親によると、長女は小学1年だった昨年3月ごろから、同級生に仲間外れにされる、たたかれそうになるなどのいじめを受けていたという。両親から相談を受けた学校は「いじめがあったという事実をもとに、マニュアルにのっとって対応する」と返答したが、対応は進まず、長女は精神的に不安定となり、母親も体調を崩したという。

長女は同8月ごろ、両親に宛て「しにたいよ」と6度も繰り返し訴える手紙を書き、「わるいことしかないよ」「いじめられてなにもいいことないよ」などとしたためていた。

2人は昨年11月29日、自宅で死亡しているところを父親が発見した。宮城県警泉署は、母親が長女の首を絞めた後に自殺した無理心中の可能性があるとみて捜査している。

取材に対し父親は、「何十回といじめについて相談したが、対応してもらえず絶望していた」と時折涙をこらえながら訴えた。

市教育委の佐々木洋教育長は「事案は重く受け止めている。しっかりと調査し、事実関係の把握につとめる」とコメントしたが、学校がいじめを認定し、対応していたかどうかについては明らかにしていない。【早川夏穂】

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