令和元年7月3日付毎日新聞
「被害者推薦の委員入れ、再立ち上げを」 山梨・中1自殺未遂の第三者委が意見書
山梨県北杜市で自殺を図った当時中学1年の女子生徒(14)がいじめを訴えたにもかかわらず学校側が「重大事態」と判断しなかった問題で、市教委が設置した第三者委員会(委員長=八巻佐知子弁護士)は3日、「第三者委を解散し、被害者推薦の委員を入れ、再度立ち上げるべきだ」とする意見書を市教委に提出した。
生徒側は第三者委のメンバーに自らが推薦する委員を入れることなどを要望していた。これに対し意見書は「(市教委が生徒側の)要望を詳細に聞き取り、対応を検討した事実はない」と指摘。
その上で「解散すべきだとする被害者側の要望に応じるべきだと判断した」としている。
市教委の担当者は「内容を精査し、教育委員会を開催し対応を検討する」と話した。
生徒は2017年11月に自殺を図りその翌月に文書でいじめ被害を訴えた。市教委は昨年7月に第三者委を設置していたが、委員選定を巡って被害者側と折り合わず、本格的な調査は始まっていない。【野呂賢治】