【9月23日付 河北新報】
献花台に手を合わせ、男子生徒の死を悼む地元住民=22日午後0時30分ごろ
仙台市立中1年の男子生徒=当時(12)=が昨年9月下旬、いじめを苦に自殺した問題で、男子生徒の父親が22日、献花台が設置された中学校近くの公園を訪れ、周辺で1人静かに手を合わせた。
午前9時すぎ、人目を避けるように公園が見渡せる位置に立ち止まり、献花台に向かって静かに祈った。
午後には関係者を通じて供物もささげた。
父親は河北新報社の取材に「(献花台の設置を)ありがたく感じ、駆け付けた。一周忌を前に皆さまに手を合わせてもらい、息子も幸せだと思う」と話した。
献花台の設置者は不明。近所の男性(63)が21日午前、置かれているのを見つけた。22日も花束や
菓子などを手に住民が次々に訪れ、冥福を祈る姿が見られた。
夫婦で献花した近所の男性(65)は「今もきちんと事実を公表しない市教委や学校は、いじめ自殺をなかったことにしようとしているのではないか。地元住民として、亡くなった男子生徒を悼みたい」と語った。
献花台について公園を管理する区役所の担当課は21日、「不法占有に当たる」として、撤去を求める
張り紙を近くに掲げた。設置者が片付けない場合、週明けにも強制撤去するという。