平成28年11月9日青森新聞

中2自殺、見舞金申請「通学途中の事故」学校謝罪

  8月に自殺した青森市立中学2年の葛西りまさん(当時13)が通っていた学校の校長が、死亡見舞金の申請にあたり、遺族に「通学途中の事故にあたる」と説明していたことがわかった。死亡見舞金は通学途中の事故の場合は半額になるが、いじめと自殺の因果関係が認められると満額となる可能性がある。学校は7日、遺族に謝罪した。

 死亡見舞金は、学校側の申請により、独立行政法人「日本スポーツ振興センター」が最大2800万円を支払う。

校長は9月、遺族に手続きを説明した際、いじめとの関連には触れずに「通学途中の事故なら半額支給される」と説明。振り込み依頼書への押印を求め、遺族は手続きした。

 葛西さんの父剛さん(38)は後に仕組みを知り、4日の東京都内での記者会見で「不十分な説明だった」と不快感を示した。これを受け、学校側は7日に遺族宅を訪れて謝罪した。

 校長は朝日新聞の取材に、「手持ちの資料にいじめについての規定が書いておらず認識が甘かった」と釈明。市教育委員会の審議会の調査結果を待って申請したいとしている。剛さんは「私たちは校長を信頼するしかない状況だったので納得できない」と話した。

 

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Post Navigation