平成29年2月5日付大分合同新聞

剣道部員死亡事故 両親ら署名活動

署名

工藤剣太さんが死亡した事故の訴訟を巡り、県側の控訴取り下げを求めて署名活動をする母親の奈美さん(右)=4日、大分市

  2009年に竹田市の竹田高校剣道部員だった工藤剣太さん=当時(17)=が練習中に熱中症で倒れて死亡した事故を巡る訴訟で、剣太さんの両親や支援者は4日、大分市府内町のトキハ本店前で、県に控訴の取り下げを求める署名活動をした。
 昨年12月の一審地裁判決は、当時の顧問が剣太さんに暴行を加えたことなどを認め、重過失があったと判断。県に、
求償権を行使して元顧問に100万円の支払いを請求するよう命じた。
 県は「部活動に携わる教員に大きな影響がある」などとして福岡高裁に控訴している。
 この日は父親の英士さん(51)、母親の奈美さん(48)ら約10人が街頭に立ち、多くの買い物客や通行人が足を止めて
県への要請書に名前を記入していた。英士さんは「同じ思いを共有してくれる人がいるのは励みになる。今後も、県に控訴の取り下げを求めていく」と話した。
 両親と支援者は5日も午前10時から夕方まで同じ場所で署名活動をする。集まった署名は県や福岡高裁に提出する。

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