平成28年12月11日 朝日新聞西部本社版
福岡大付属若葉高校(福岡市)で吹奏楽部の顧問をしていた芸術科の男性教諭(44)が、女子部員に対して
セクハラ行為を長期間にわたって続けたとして、福岡大は男性教諭を諭旨解雇の懲戒処分にし10日発表した。
処分は8日付。
福岡大などによると、男性教諭は2000年4月から吹奏楽部の顧問だった。複数の部員にブラジャーのホックを
外して楽器を吹くように指示したり、「好き」「かわいい」などとメールを送ったり、下腹部を触ったりしていたという。
14年4月ごろ、生徒から別の教諭に相談が寄せられた。この教諭から報告を受けた大学が15年3月、調査を
高校に指示。男性教諭を顧問から外す一方、「生徒が実名を男性教諭に伝えることを望まないため、公正な意見
聴取ができず、ハラスメントの疑いの域を出ない」として厳重注意にとどめていた。
卒業した部員から今年8月、「実名を出してもよい」と改めて被害の訴えがあった。厳重注意後にもセクハラが
疑われる言動があったとの報告も寄せられたため、大学は再び調査を開始。男性教諭を10月4日付で登校停止
としていた。
被害者の数や時期、詳しい言動について、福岡大の重冨洋二広報課長は「一切回答できない。回答できない
理由も言えない」と話している。(渡辺純子)