学校関係者に事情聴取へ 旭川中2死亡、市教委が会見
2021年8月31日北海道新聞
【旭川】旭川市内で3月、中学2年の広瀬爽彩(さあや)さん=当時(14)=が死亡しているのが見つかり、背景にいじめがあった疑いがある問題で、旭川市教委は30日、記者会見を開き、弁護士らでつくる第三者委員会が今後、当時の教員ら学校関係者への事情聴取やアンケートなどを行うと説明した。ただ、資料の調査に時間がかかっており、事情聴取などに着手する時期は決まっておらず、調査結果がまとまる時期も示せなかった。
市教委は4月、広瀬さんの死亡についていじめで重大な被害を受けた疑いがある「重大事態」と認定。5月に弁護士や精神科医ら計11人で構成する第三者委が初会合を開いた。
市教委によると、第三者委は8月までに6回の会合を開き、アンケートの実施方法などを協議。また、市教委から提供されたA4判千ページ以上の資料の読み込みに時間がかかっているという。今後、中学校の当時の教職員や生徒ら関係者への事情聴取のほか、アンケートなどを行う予定だが、具体的な時期は未定という。
事情聴取など調査の遅れについて、黒蕨真一教育長は「複数の関係者、複数の学校にまたがる事案。(第三者委は)膨大な資料を読み込んだ上で調査を組み立てている」と釈明した。
広瀬さんの母親は今月、公開した手記で、遺族に対して調査状況などの情報提供が少ないと指摘。西川将人市長が、第三者委員会の進(しん)捗(ちょく)を遺族らに伝えるよう、市教委に指示していた。