平成29年3月8日朝日新聞宮崎版
宮崎の中1男子が自殺 昨夏、暴力被害示唆のメモ残す
宮崎市内の中学1年生の男子生徒が昨年8月、暴力を振るわれたという趣旨のメモを残して自殺していたことが、市教育委員会への取材でわかった。市教委はいじめがあったかどうか調査している。
市教委によると、男子生徒は始業式前日の昨年8月31日に死亡した。関係者によると、特定の生徒から暴力を振るわれたという内容のメモが見つかった。
中学校は昨年9月、生徒と保護者にそれぞれ自殺があったことを説明し、全校生徒を対象にしたアンケートを実施。自殺した生徒と、メモに名指しされていた生徒らが夏休みに一緒にいるのを何度も見たという記述もあったという。
市教委は「いじめが疑われる」として、名指しされた生徒や教員などから聞き取りをしている。教頭は取材に「大変重大な事案と受け止めている。市教委や警察などと連携して調べている。誠意を持って対応したい」と話した。
市教委は昨年10月、大学教授や弁護士ら第三者でつくる「いじめ防止対策委員会」で報告したが、それ以降、委員会は開かれていない。市教委は「委員会で協議してもらうための資料を準備している段階」と説明している。
市教委によると、このほかにも7月6日に中学1年の女子生徒、11月30日に中学2年の男子生徒が自殺している。市教委は「今のところいじめは確認されていない」と話している。