平成29年4月25日神戸新聞

川西・高2生自殺 いじめ起因認定、見舞金を支給

  2012年9月、兵庫県川西市の県立高校2年の男子生徒=当時(17)=が自殺した問題を巡り、日本スポーツ振興センター(東京都)が高校でのいじめに起因すると認め、見舞金を支給したことが24日、関係者への取材で分かった。金額は公表されていない。

 関係者によると、同センターは「学校の管理下でいじめがあった」と認定。いじめと自殺の関連も認め、「学校で発生した事件による死亡」と判断した。

 男子生徒は同級生3人に「ムシ」と呼ばれ、椅子に虫を置かれるなどのいじめを受けた。県教育委員会の第三者委員会は「いじめと自殺の関連付けは困難」と結論づけ、学校側は見舞金の申請を見送った。

昨年3月の神戸地裁判決は関連を認め、同級生と県に計210万円の支払いを命じた。

 見舞金は判決後に両親が申請を求め、県教委を通して受け取った。男子生徒の母親(58)は、学校側へ新たな報告書の提出を求めたという。母親は「今も泣かない日はないが、息子の無念を晴らしたい思いで動いてきた。天国の息子へ『お母さんは頑張ったよ』と報告できる」と話した。(田中宏樹、上田勇紀)

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