平成31年3月2日付西日本新聞
長崎・高2自殺、遺族が卒業式で涙 「学校は変わって」
男子生徒が通った私立高卒業式に出席し、遺影を胸に思いを語る遺族=1日午前11時40分ごろ、長崎市(写真の一部を加工しています)
2017年4月に自殺した長崎市の高校2年男子生徒=当時(16)=が通った私立高で1日、卒業式があり、両親と兄の3人が遺影を携えて出席した。学校側は遺族の参列を拒んでいたが、前日に急きょ認めたという。取材に応じた父親は「良い学校に生まれ変わってほしい」と訴えた。
式は非公開。遺族によると、校長は式辞の最後に「かけがえのない友を失ったことを忘れないでほしい」と述べた。式の間、両親は涙を流しながら男子生徒を思い浮かべたといい、母親は「同級生には心の痛みが分かる人になってほしい」と声を震わせた。
自殺の原因を調べた第三者委員会は「同級生のいじめが主要因」とする報告書をまとめたが、学校側は「事実の裏付けが示されていない」として受け入れを拒否している。