平成28年12月10日 河北新報 

 仙台市青葉区の市立中2年の男子生徒(14)が運動部顧問の50代男性教諭から暴言を繰り返し受け、心身の不調を訴えた問題で、男性教諭が3年生の男子部員にも暴言を浴びせ、保護者が市教委に相談していたことが9日、分かった。
 市教委などによると、男性教諭は日常的に男子部員の名字の前に「ばか」を付け、「ばか○○」と呼ぶなどしていた。

保護者は今年8月、市教委に相談。校長が「教師としての思いや願いが生徒にきちんと伝わる言動をしてほしい」と男性教諭を指導した後は一時、暴言などが減ったという。
 男子部員の保護者が相談した同時期、男子生徒の保護者も男性教諭から受けた不適切な言動や行為を学校に相談。

その後は一時改善したが、男子生徒を無視したり、部活のミーティングに1人だけ呼ばないなど男性教諭の嫌がらせがエスカレートしたため、11月上~中旬に再度、市教委と学校に相談した。
 男子生徒は市教委が11月に全市立学校で実施したいじめに関するアンケートで「男性教諭のいじめをやめさせて
ほしい」旨を回答用紙に記したが、学校に提出していなかった。
 保護者が11月末、学校へ相談に訪れた際に用紙を提出し、学校は事態の深刻さを認識。「教師によるいじめ」として
調査を始めた。
 男性教諭に関する複数の生徒からの相談があったにもかかわらず、男子生徒の心身の不調を招いたことについて、
校長は「男性教諭への指導が徹底できなかった」と語った。
 暴言問題は9日の市議会12月定例会代表質疑で取り上げられた。大越裕光教育長は生徒や保護者に陳謝した上で、
「いじめを生徒に指導すべき教員の今回の行為は許されない。厳正に対処する」と述べた。
 市教委は来週にも男性教諭らから事情聴取し、処分を検討する。

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