平成31年2月17日付河北新報
<仙台・高1自殺>おびえるような指導「見た」 全校調査に複数回答
宮城工高(仙台市)の1年の男子生徒=当時(15)=が昨年8月に自殺した問題で、宮城県教委の第三者委員会が実施した在校生アンケートの結果、男子生徒について「(教員から)おびえるような指導をされているところを見た」との回答があったことが16日、分かった。17日の第三者委会合で報告される。 関係者によると、男子生徒がおびえるような指導を受けているところを見たかどうかを尋ねる質問で、「見た」との答えが複数あった。男子生徒が「威圧的な指導をされたところ」と「学習不備のため、部活動を禁止されたところ」をそれぞれ「見た」という回答もあった。 男子生徒が他の生徒に「先生が怖い」「学校をやめたい」などと相談していたことも明らかになった。 遺族側は、男子生徒の自殺の背景には学校での行き過ぎた指導があったと主張し、早期の原因究明を求めている。 第三者委は1月16~29日、宮城工高の全校生徒940人を対象にアンケートを実施。質問は25項目で、無記名の回答も可とした。 17日に県庁で開かれる第三者委会合では、遺族が初めて意見陳述する。在校生アンケート、教職員への聞き取り調査結果を踏まえ、男子生徒が自殺に至った原因や背景を審議する。