平成29年3月2日河北新報

<仙台中2自殺>第三者委 いじめ一因答申へ

  仙台市泉区の市立中2年の男子生徒=当時(14)=が2016年2月に自殺した問題で、市教委第三者委員会のいじめ問題専門委員会は1日、「いじめが自殺の一因」とする答申案をまとめ、3月中に大越裕光教育長に答申書を提出する方針を決めた。
 同日夜の非公開会合後、取材に応じた委員長の本図愛実宮城教育大教職大学院教授によると、
遺族が長期間、学校や他の公的機関にいじめに関する相談していた事実が認められたため、いじめを自殺の一因に位置付けることにした。
 母親が15年12月、いじめについて学校に相談したかで学校と遺族の認識が対立していたが、
専門委の調査でも隔たりを埋める事実を確認できなかった。答申書では両者の主張を併記し相談の有無の結論は出さない。
 学校の対応に不適切さがあったと明記する一方、具体的な加害生徒やいじめの状況は特定
できないとして答申には盛り込まない。
 専門委は市教委が全校生徒に実施したアンケート結果の分析や関係者への聞き取りを実施。

遺族は調査の在り方に不満があるとして16年12月、新たな専門委による再調査を求める抗議文を市教委に提出した。

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