平成30年6月14日付神戸新聞NEXT
「遺族、市民への背信行為」神戸中3自殺メモ隠蔽で市長
神戸市垂水区で市立中学3年の女子生徒が自殺し、同級生らへの聞き取りメモが隠蔽されていた問題で、久元喜造市長は14日の定例会見で、長田淳教育長に対し、背景の徹底究明や
組織風土の改革などを求める要請書を出したことを明らかにした。こうした措置は異例という。
要請書は13日付。再発防止に向けた組織風土の改革や人事を含む組織体制の見直し▽適切な情報共有・公開、意識改革の徹底▽その取り組み状況を、市長もメンバーである総合教育
会議に報告すること-などを求めている。
久元市長は会見で「(隠蔽は)言語道断で、遺族や市民への背信行為」と非難。市こども家庭局の下で新たに設置する再調査委員会は弁護士2人と学識経験者2人、精神科医1人で構成
する方針を明らかにし、「ご遺族と相談しながら人選を進めたい」とした。
市教育委員会によると、13日には臨時の教育委員会も開かれ、委員から抜本的な組織改革を求める意見が出たという。(広畑千春)