【息子の自死から11年】和解の両親、東広島市教委が会見

2023年3月3日付広テレ

東広島市の公立中学校で当時中学2年だった息子が自殺したのは、教員による不適切な指導が原因だとして両親が市を相手に起こした       損害賠償訴訟。3日和解が成立し、遺族と市が会見を開きました。

■男子生徒の母親「息子がいないさびしさと、とても長くつらい裁判が続き、私たちも幾度も心が折れましたがなんとか本日を迎えることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。」

胸の内を語る母親。11年前、中学2年生だった息子を亡くしました。東広島市を相手に起こした訴訟の和解を受け両親が開いた会見です。2012年10月、男子生徒は東広島市の市立中学校に通っていました。複数の教諭からいたずらを注意されたあと、学校近くの公園で首を吊って自殺しました。「息子に何があったのか知りたい」。我が子の心理状態を把握できなかった市に1億300万円の損害賠償を求めた提訴から和解まで8年が経過していました。

和解で東広島市は教員による不適切な指導が自殺に追い込んだことを認め謝罪しました。また、再発防止に取り組むことを確約。両親には和解金1000万円が支払われます。

■男子生徒の父親「(東広島市には)再発防止策をしっかり実施してほしい。私たちも遺族として、再発防止には協力していきたいと考えていますので、連携をとりながら改善を進めていただきたい。」

東広島市も夕方会見を開き、再発防止の徹底について説明しました。

■東広島市教委祭田学 教育調整監「安全安心な学校環境を整える事、(生徒には)SOSの出し方、これに関する教育を含む自殺予防の教育、こうしたものを盛り込んでいきたい。」8年の歳月を経て、導かれた和解。東広島市は今後、教職員研修を充実させ、生徒に命に関する教育を徹底させるなど、再発防止に取り組みます。

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Post Navigation