平成28年9月5日 中国新聞

中2自殺アンケート

請求棄却を求める 東広島市「不開示は適法」

2012年10月に東広島市の市立中2年の男子生徒=当時(14)=が自殺したのを受け、市教委が設置した調査委員会が生徒たちに実。施したアンケートの結果などを不開示としたのは違法として、母親(50)が市に不開示決定の取り消しなどを求めた訴訟の第1回口頭弁

論が14日、広島地裁であり、市側は請求の棄却を求めた。母親は意見陳述し、自殺の原因が特定できていないことへの不満や苦しみを

訴えた。

意見陳述で母親は、アンケートなどを基に調査委が作成した報告書には、自殺の原因や教員の指導との因果関係について十分な説明

がないとした上で「息子の近くで一緒に過ごした生徒の情報が知りたい」と強調した。

一方、市は準備書面で「アンケート結果などは、調査委だけに開示すると約束していた」と主張。個人情報保護のため、開示できない情報も含まれ、不開示は適法とした。

訴状などによると、生徒は12年10月29日、教員だちから厳しい叱責を受けた後に学校近くの公園で自殺した。母親は13年12月から14

年4月までに3度、生徒や教職員を対象に実施されたアンケートの原本▽集計結果▽聴取記録-のそれぞれの開示を市教委に求めた

が、市教委はいずれも開示していない。(有岡英俊)

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