平成28年2月26日 NHK熊本放送局

“いじめ自殺に直接影響せず”

 3年前、熊本市の県立高校に通う女子生徒が自殺した問題で、原因を調査してきた調査委員会は、26日、「いじめが自殺に直接的な影響を与えたとは認めがたい」とする報告書を遺族に手渡しました。 3年前の平成25年8月、熊本市にある県立高校の1年生で学校の寮で生活していた当時15歳の女子生徒が、帰省していた自宅で自殺しました。 県教育委員会はおととし10月、ほかの生徒からいじめにあたる行為があったことを認め、臨床心理士や高校の校長など5人でつくる調査委員会が去年2月から自殺との因果関係を調査してきました。 委員会は教諭や同級生などへの聞き取りをもとに報告書をまとめ、26日、遺族に手渡しました。 調査委員会によりますと、報告書では、スマートフォンの無料通話アプリ「LINE」で学校の寮の仲間から、呼び出しを強要したり、危害を加えると脅したりする書き込みがされたことなどいじめにあたる行為が5件あったとしています。 一方で、夏休みが終われば寮に戻らなくてはならないという強い心的ストレスにさらされ、絶望感から「うつの状態」に陥り、その後、なんらかの理由で自殺に至った可能性が高いとして「いじめが自殺に直接的な影響を与えたとは認めがたい」と結論づけました。

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