平成29年5月24日NHK青森放送局
中学生自殺 新委員で調査継続へ
青森市の教育委員会は、去年8月に青森市の中学生が自殺したことと、いじめの因果関係について、来月以降、新たな委員で構成される審議会で、調査を継続することを決めました。
去年8月、青森市の中学2年生だった葛西りまさん(当時13)はスマートフォンにいじめの被害を訴えるメモを残して自殺しました。
調査にあたった青森市の教育委員会に委任された審議会は、先月、「いじめとの因果関係は解明できない」「葛西さんは思春期うつだった」などとする見解をまとめました。
これに対し、遺族側は、「具体的な根拠もなく、思春期うつだと、ゆがんだ事実認定を行うなど、看過し得ない問題が含まれている」として、審議会の委員のうち2人の解任などを求めていました。
こうしたなか青森市の教育委員会は、「委員としての適格性を欠いているとは認められない」として2人の委員を解任しないことを決めた上で、今月いっぱいで審議会の現在の委員の任期が切れたあと、新たな委員を県外から選定し、来月以降、新たな委員で構成される審議会で、調査を継続することを決めました。
青森市教育委員会の成田一二三教育長は「審議会の第三者性を高めて遺族の信頼を得た上で、できるだけ早く報告書を提出したい」としています。
また、葛西さんの父親は「解任の要望が認められず、残念です。調査をしてきた委員全員が交代することも不安です」と話していました。