平成30年4月19日付神戸新聞
加古川いじめ自殺 再発防止へチェック機関設置へ
2016年9月、兵庫県の加古川市立中学2年の女子生徒=当時(14)=が、いじめが原因で自殺した問題で、同市教育委員会は18日、市教委などが進める再発防止策の取り組みをチェックするため、外部の専門家による検証機関を設置する方針を明らかにした。市教委は「(女子生徒のいじめを調査した)
第三者委員会の提言を、全て実行する体制が整う」としている。
同日にあった同市議会常任委員会で公表した。5月の市議会定例会で関係する条例の改正案を提案する。
検証機関は「いじめ防止対策評価検証委員会(仮称)」。弁護士や臨床心理士、大学教授ら外部の専門家5人で構成し、議案が可決されれば6月中にも設置される。学期ごとに会合を開いて市教委から報告を受け、進捗状況などを確認。取り組みが不十分な場合に、市教委や学校に指導・勧告する権限も与えられる見通しという。
第三者委は、市長部局に検証機関を置くよう提言で求めていたが、市教委内に設置されることになった。
昨年12月の第三者委による提言を受け、市教委は再発防止に向けた「改善基本5か年計画」を策定。いじめの早期発見のため、全児童・生徒と年2回面談し、いじめの有無を問うアンケートを改良することなどを盛り込んだ。各小中学校は、計画に基づいて改善プログラムをつくり、4月から実施している。
(切貫滋巨)