平成30年4月17日毎日新聞

岐阜県教委 高校部活コーチが体罰、公表せず

岐阜県立益田清風高校(同県下呂市)で2014年、女子ハンドボール部のコーチだった非常勤講師の60代男性が部員に体罰を行い、依願退職していた。

16日、県教育委員会が明らかにした。県教委は男性を処分せず、体罰があったことも公表していなかった。

県教委によると、男性は14年5月、校内での練習中に部員3人の膝下を蹴り、うち1人に肉離れのけがをさせた。別の教諭が目撃して校長に指摘し、発覚した。男性は事実を認め依願退職した。

元同校教諭の男性は12年に定年退職後も非常勤講師として勤務し、部活動の指導に携わっていた。

非常勤講師退職後も「男性が学校外で部活動指導を続け、体罰があったのではないか」との情報が県教委に寄せられていた。県教委の調査に学校側は「男性は15年5月まで練習会場に姿を見せていた」と回答していた。

県教委はこれらの事実を把握したが、退職したため男性の処分を見送り、「処分しておらず公表基準に該当しない」として体罰行為も公表しなかった。

県教委は「調査の動きが遅いとの指摘は真摯に受け止める」として、当時の県教委や学校の対応も含め調査を進める考えを示した。【岡正勝】

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