平成29年11月28日朝日新聞大阪本社版
机に大量の紙切れ「じゃれあいと判断、不適切」 学校側

神戸市内の私立高校に通う女子生徒(18)が今年2月、同級生からいじめを受けて自殺未遂をした問題で、高校の教頭が27日、朝日新聞の取材に応じ、「(いじめへの)初期対応に問題があった」と語った。
この問題では、学校側が第三者委員会を設置。調査の結果、同級生グループが昨年9月、女子生徒の机や椅子に大量の
紙切れを貼りつけた行為をいじめと認定した。また、担任教諭が「(仲間同士の)じゃれあい」と判断し、校内で情報共有しなかった問題点などがあったと指摘した。
第三者委はこうした実態を踏まえ、いじめと自殺未遂の因果関係を認めた。教頭は調査結果を受け入れるとしたうえで、
「『じゃれあい』という判断は不適切だった。調査結果を真摯に受け止めている」と話した。さらに「教諭が一人で抱え込まず、情報共有を徹底したい。再発防止に向け、組織的に取り組んでいく」と語った。
女子生徒は自殺未遂後に意識障害に陥り、3カ月以上にわたって入院。現在も通院治療を続け、学校に通えていない。
教頭は「(SOSを見抜けずに)女子生徒には申し訳なかった」と述べ、近く学校として女子生徒と保護者に謝罪に出向く予定としている。(高松浩志)

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