平成30年4月26日付朝日新聞

相撲指導の夫婦がセクハラ 退部の生徒も 静岡の強豪校

静岡県沼津市の私立飛龍高で、ボランティアで相撲部を指導していた夫婦が部員へのセクハラを繰り返し、女子部員が休部や退部をしていたことが関係者への取材でわかった。同校はセクハラを認め、夫婦による指導をやめたうえで、被害者側に謝罪した。同校は相撲の強豪校として知られ、今年3月には全国大会の男子団体で優勝した。

同校によると、セクハラをしたのは同部OBで公務員の20代男性と、世界大会にも出場経験がある30代の妻。部の顧問に誘われ、昨年4月から週2回ほど練習に参加していたという。

関係者によると、男性は男子部員が着替えている際、体に巻いていたタオルを女子部員の前ではがし、妻は男子部員に「自分の胸を見たいか」などと発言した。こうした行為は練習中のほか、練習後にも繰り返し行われたという。

同部は当時、女子部員が2人いた。親族が昨年10月に様子がおかしいと感じ、女子部員に話を聞いて夫婦の行為が発覚。顧問に連絡し、学校側は同月から、夫婦の学校への出入りを禁止した。

校長と夫婦は今年2月になって2人に謝罪をしたが、「気持ち悪いという思いが消えない」として1人が退部、1人が休部した。セクハラに対しては、男子部員からも嫌がる声が上がっていたという。

同校の坂根英夫校長は朝日新聞の取材にセクハラがあったことを認め、「子どもたちが安心して学校生活を送れるようチェックをきちんと行い、二度とこういう問題を起こさないようにしたい」と話した。(増山祐史、宮川純一)

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Post Navigation