平成30年3月8日付神戸新聞

神戸中3自殺 遺族「解明不十分」との所見提出へ

2016年10月、神戸市垂水区の市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、いじめの事実関係を調べる市教育委員会設置の第三者委員会がまとめた調査報告書について、遺族が「自殺の原因など事実解明が不十分で、遺族の意向が反映されていない」などとする所見をまとめたことが7日、関係者への取材で分かった。

遺族代理人の弁護士が12日、市教委に提出する。後日、久元喜造市長に再調査を要望する予定。

所見では、同学年の生徒や教職員への1次聞き取りが1人当たり5分程度だったことなどを挙げ、調査が不十分と指摘。いじめについての事実解明が不十分で、自殺の原因についても、他の要因と同列に並べ、いじめの影響を検討していないと主張している。学校の対応も批判している。

調査報告書は昨年8月にまとめられ、容姿を中傷するなどのいじめ行為を認定している。母親らは、関係生徒への聴取やいじめと自殺の関連の明確化などを求めて追加調査を要望したが、第三者委は拒否。母親らは今年2月、文部科学相に市教委を指導するよう申し入れている。(井上 駿)

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