平成28年4月15日朝日新聞宮城版

自殺と因果関係 仙台市側が否定

  仙台市泉区の市立中学1年の男子生徒がいじめを受けて自殺した問題で、遺族が市や関わった7人の生徒を相手に、事実関係の確認や損害賠償を求めた民事調停の第2回の話し合いが14日、仙台簡裁であった。

 男子生徒側の代理人弁護士によると、市側は、男子生徒の自殺といじめの法的な因果関係は認められないとし、自殺を予測することはできなかったと主張した。関わった生徒側は全員、からかいなどについて、いじめという評価を認めないと述べたという。遺族は取材に対し、「いじめがなかったなら、なぜ息子はいなくなったのか」と話した。

 次回の話し合いは6月ごろの予定で、弁護士は、いじめの認識などについて争いが続く場合は、訴訟を起こす考えを示した。

 市が設ける第三者委員会は、いじめと自殺について「関連性がある」と結論づけた。市教育委員会の杉山勝真学校教育部長は取材に、「非公開の調停での主張についてのコメントは控える。報告書を否定するものではない」と話した。

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