平成28年4月2日 読売新聞福島版

高2自殺 いじめ再調査、両親求める

 ◆「因果関係認めず不十分」

 会津地方の県立高校2年の女子生徒が昨年9月中旬、校舎の女子トイレで首をつって自殺した問題で、県は1日、いじめを認定しながら自殺との因果関係を認めなかった県教育委員会の第三者委員会の調査結果は不十分だとし、生徒の両親が再調査を申し立てたと発表した。県が要否を検討し、必要性を認めれば、県が設置した別の調査委員会が再調査に入る。

 1日夜、読売新聞の取材に応じた父親は、「第三者委の調査には敬意を払いたいが、いじめと自死の因果関係はあったと考えている」と語った。今年2月に公表した調査結果で、第三者委は、欠席が多くなったことによる学業不振や、部活を休み居場所がなくなったことなどを挙げ、女子生徒には他にも悩みがあったと判断。自殺といじめとの因果関係を認めなかった。

 父親は、欠席なども「いじめと関係がある。同じことが起こらないために、納得できる結論を出してほしい」と述べた。

 申し立ての理由について、父親は〈1〉生徒が受けた精神的な苦痛について、精神科医など専門家の判断が含まれておらず不十分〈2〉教諭らの指導が適切に行われたか再検証が必要〈3〉生徒の人間像は第三者委の認定とは大きく異なり、小中学生時代も含めて再検証すべきだ――と説明している。

 調査結果によると、女子生徒は、部活動の先輩から練習中に厳しく叱責されたほか、辛辣な言葉をかけられ、無視されるなどした。

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