平成31年1月7日付朝日新聞岩手版

高3自死で第三者委始動 事実認定急ぐ

バレーボール部に所属していた県立高校3年の男子生徒(当時17)が昨年7月に自殺した問題で、原因などを調べる第三者委員会が6日、岩手県庁で初会合を開いた。

岩手弁護士会の佐々木良博弁護士を委員長に選び、今後の調査方針などを話し合った。

会合は非公開。県教育委員会や高校に対し、部員らに行った聞き取り調査結果の提出を求めることや、実務を担う3人の調査員をおくことなどを決めたという。今後の具体的な調査方法や調査対象は、次回以降の会合で決める。男子生徒の同級生が3月で卒業するため、開始を急ぐ。

第三者委は、自殺にいたるまでの事実経過や背景▽学校の対応▽自殺と学校生活の関係性▽学校や県教委の対応の妥当性▽再発防止策などの5項目について検証、県教委に報告する。

一方、男子生徒の遺族側は「部活の顧問の指導が自殺につながった」と主張し、県教委や学校の対応に不信感を示す。遺族の代理人弁護士は5日、遺族との面談などを求める要望書を第三者委に提出した。

佐々木委員長は「一番のポイントは、判断の前提になる事実認定。あいまいさが残らない、遺族側も学校側も理解できる内容の報告書を作りたい」と述べた。

佐々木氏以外の委員は次の通り。

伊藤欣司・平和台病院長▽大御均・山形県臨床心理士会長▽神谷拓・宮城教育大准教授▽栗林徹・岩手大教授▽藤田祐子弁護士(仙台弁護士会)(加茂謙吾)

 

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Post Navigation