平成28年11月20日 中国新聞社
「いじめ撲滅願い感じて」
8月にいじめを訴えて自殺した青森市立中学2年の葛西りまさん(13)の生前の姿を捉え、コンテストで青森県黒石市長賞を受賞した写真が19日、同市の祭り会場で展示された。会場を訪れたりまさんの父剛さん(38)は「命を懸けて『いじめをなくして』と訴えた娘の願いを受け取つてほしい」と話した。
写真の前で剛さんと面会した高樋憲黒石市長は「笑顔のりまさんが悩んでいたと思うと心が痛む。(展示が)いじめのない社会への一歩になってほしい」と語一つた。
写真は、りまさんが亡くなる10日前に黒石市内の祭りで踊りを披露する姿を青森市の男性が撮影した。市側は最高賞の市長賞を贈ることを内定したが、市長らが「賞の趣旨になじまない」などと難色を示し、授与を撤回。市に抗議が殺到し、市長は遺族に一連の対応を謝罪した。撮影者が受賞を辞退したため、遺族に賞を授与した。