平成28年11月6日 朝日新聞青森版

「娘は必死に耐えていた」 自殺生徒の父が訴え

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青森市で今年8月上旬にあった「青森ねぶた祭」に友人と参加したときのりまさんの写真。母親がメッセージを寄せた=遺族提供

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娘のりまさんについて語る葛西剛さん=東京都港区

  青森市立中学2年の葛西りまさん(当時13)がいじめを訴える遺書を残して自殺した問題で、父の剛さん(38)が5日、都内であったシンポジウムで心境を語った。りまさんが同級生からSNSで「死んで」「学校に来るな」と言われていたと語り、「娘は一人で必死に耐えていた。いじめを学校に認識してもらい、厳しく取り上げてほしかったと思う」と話した。

 シンポジウムはいじめ問題に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」(川崎市)が親の知る権利について考えようと開き、子どもを亡くした遺族や教育関係者、国会議員ら約80人が出席。剛さんは「いじめをなくすために、娘の置かれていた状況を知ってもらう必要がある」と参加した。

 剛さんによると、1年生の6月ごろ、りまさんと友人に対し、同級生から無視や暴言が始まった。次第にネット上でうわさを流されたり、SNSで「ブス」「キモい」「死んで」「学校に来るな」といった暴言を吐かれたりするようになったという。

 りまさんや両親は1年生時も2年生時も担任に相談し「相手の保護者に伝えてほしい」と頼んでいた。青森市教育委員会は学校が当時「よくあるトラブル」と認識していたことを明らかにしている。当時どのような指導をしていたか、学校からは遺族にまだ説明がないという。

 「いつも明るく、笑顔だったりま。ほとんど弱音を吐かず、逆に友達の悩みを一生懸命聞いて、解決する方法を考えていた」。剛さんは娘についてそう振り返った。「なぜ死ななければならなかったのか。その答えをずっと探していくと思います」と話した。

 会場にはりまさんが亡くなる約3週間前に友人と撮った青森ねぶた祭での写真や、国語の授業で書いた「幸せ」という詩が展示された。母(39)や姉(16)が「もっともっと、私の作ったご飯食べて欲しかった」「夢でもいいからりまちゃんと会いたい」などとメッセージを添えた。(榎本瑞希)

     ◇

 幸せ

             葛西りま

朝、眠い目をこすって起きて面倒臭いと言いながら学校に来て睡魔と戦って授業をして一日終わって楽しかったと家に帰って宿題して温かいごはんを食べてお風呂に入ってぐっすり眠ってこんないつもの生活が一番幸せ何だなとふと(し)た時感じる

(かっこ内は脱字を補足したもの)

 

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