平成28年11月19日 神戸新聞

女子中学生いじめ自殺か 加古川、県内初の第三者委 

女子生徒が自殺した経緯を説明する加古川市教育委員会幹部=加古川市役所

女子生徒が自殺した経緯を説明する加古川市教育委員会幹部=加古川市役所  

 兵庫県の加古川市教育委員会は18日、市立中学校2年の女子生徒(14)が9月に自殺していたことを明らかにした。いじめが疑われるため、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態と判断し、同日、調査のため、市いじめ問題対策委員会を設置した。

 兵庫県教育委員会によると、2013年9月に同法が施行された後、県内の公立学校でいじめを調べる第三者委員会が立ち上がったのは初という。

 市教委によると、女子生徒は9月12日午前7時ごろ、通学途中に自宅近くで自殺を図り、同月20日早朝に亡くなった。学校でのいじめをほのめかすようなメモが自宅で見つかり、父親が市教委に連絡。

市教委は同校の全教職員と女子生徒の友人1人に聞き取り調査をした。学級担任や部活動の顧問は「特に変わった様子はなかった」と話したという。

 生徒らへの自殺の公表を両親が希望しなかったため、市教委は聞き取り調査を中断。四十九日が過ぎ両親が公表を承諾し、詳細な調査に向けて対策委を設置した。

 見つかったメモについて、市教委は「詩のような表現でどのようにも読み取れるが、いじめがあったと受け取れる内容」とし「両親も女子生徒がいじめの被害者ではないかと考えている」と説明している。

 9月上旬に学校が行った生活アンケートで、亡くなった女子生徒は「悩みはない」と記し、同月下旬の「いじめ相談シート」による調査でもいじめは確認できなかったという。

 第三者委員会は、弁護士▽精神科医▽臨床心理士▽社会福祉士▽学識経験者-の5人。年内の初会合を目指し、調整している。

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