平成29年12月26日読売新聞夕刊

「スクールカースト」の構図、中2自殺の背景に

兵庫県加古川市の市立中学2年の女子生徒(当時14歳)が昨年9月にいじめが原因で自殺した問題で、市教委が設置した第三者委員会は、クラスの生徒間で序列ができる「スクールカースト」の構図が、いじめの背景にあったことを指摘した。

担任ら学校側がこの構図の重要性を認識していなかったことが、女子生徒からのいじめの訴えを見過ごす要因だった可能性が高いという。

遺族側代理人の弁護士が明らかにした報告書の一部によると、1年生の時、女子生徒のニックネームをクラスのムードメーカーが繰り返しからかい、クラス内では、女子生徒に関わると同様にからかわれるのではないかという空気ができた。3学期になると、女子生徒はクラス内で無視され完全に孤立。無料通話アプリ「LINE」には、クラスメートが女子生徒を後ろから撮影した写真とニックネームがアップされた。部活動でも悪口を言われた。

報告書では、こうした日常的ないじめで自己否定感を強め、対人関係の極度な不安定さやいじめへの脆弱性が形成されていったとしている。

クラス替えした2年でも、別の生徒からの嫌がらせが続き、発言力のあるグループから無視されたり、からかわれたりした。

この間、女子生徒は担任と学校生活の悩みなどをやりとりする「生徒ノート」に、「きつい」「しんどい」などと書き、学校生活アンケートでもいじめに悩む様子をうかがわせる回答をしたが、学校側はいじめを認識せず、対応することはなかった。

第三者委はいじめ防止のために「スクールカーストの概念を理解して教室運営にあたるべきだ」と提言。吉田圭吾委員長は記者会見で「スクールカーストでは、発言力があり、面白くクラスを盛り上げる生徒の地位が高くなる。そういう生徒がいじめる側に回ると、誰も逆らえないという流れができ、教師からいじめが見えにくくなるのが特徴だ。地位が高い生徒こそ、いじめる側ではないかという視点が必要だ」と話した。

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Post Navigation