令和元年5月7日付東京新聞夕刊

茨城・高萩 中3自殺、部活顧問暴言か 卓球部員に「殺すぞ」

茨城高萩

記者会見で謝罪する高萩市教育委員会の大内富夫教育長(右)ら=6日午後、茨城県高萩市役所で

茨城県高萩市教育委員会は六日、市立中三年の女子生徒(15)が四月末に自殺したと発表した。所属する卓球部顧問の男性教諭が、暴言を吐くなど不適切な指導をしていたことが判明。

今後、第三者委員会を設置して自殺との因果関係を調べる。 (水谷エリナ)

市教委によると、女子生徒は四月三十日、自宅で自殺し、家族が見つけた。女子生徒が自筆で残したメモに、教諭が部活中、全部員に対し「ばかやろう」「殺すぞ」などと発言したほか、物を床に投げ付けたり、複数の部員の肩を小突いたりしたことなどが記されていたという。

学校側の調べに、教諭は大筋で事実関係を認め「行きすぎた指導だった」と話したという。

女子生徒は昨年九月、学校のアンケートに「学校は楽しいけれども、部活動はつまらない。やっているとイライラする」と記述していた。女子生徒は今年三月十五日以降、登校していたが、部活には参加していなかった。

教諭の指導を巡っては三月二十日、市教委に匿名の電話があり、学校側が教諭を指導し、部活の様子を見守るなどしていた。

大内富夫教育長は「学校や教委の責任はとても重い。本当に申し訳ない」と述べた。

女子生徒の中学校では七日、全校集会が開かれた。市教委によると校長が「命を大切にしてほしい。悲しみを乗り越え学校生活を充実させて」と呼び掛けた。涙を流す生徒もいたという。

市教委はスクールカウンセラーを常駐させ、心のケアに努めるとしている。

 

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Post Navigation