平成31年1月30日 河北新報

<仙台・折立中自殺>市いじめ専門委 協議の途中経過を遺族に概要報告 

仙台市青葉区の折立中2年の男子生徒=当時(13)=が教諭から体罰を受けた上、いじめを訴えて2017年4月に自殺した問題で、市教委の第三者機関、市いじめ問題専門委員会の川端壮康委員長(尚絅学院大教授)は29日の会合後、協議の途中経過を遺族に報告したことを明らかにした。  遺族への経過報告は初めて。川端委員長ら複数の委員が今月、遺族と会い、概要を口頭で伝えたという。川端委員長は「議事の内容を話せる範囲で話し、質問にも答えた」と説明した。  昨年12月の会合で委員から「遺族への丁寧な説明が必要だ」との指摘があり、遺族に報告する内容や手法を話し合っていた。

 <いじめ防止条例>「最終的な調整」 仙台市長、母子心中受け

郡和子仙台市長は29日の定例記者会見で、市議会2月定例会への提出を目指すいじめ防止条例案に関し「最終的な調整を行っている。準備が整い次第、提出する」と述べた。同日発表の議案にはなく、会期中に追加提案するとみられる。  昨年11月に泉区で寺岡小2年の女児(8)へのいじめを苦に母親が2人で無理心中したとみられる事件を踏まえ「(新たに)盛り込むべきことがあるか、足らざることはないか調べている」と理由を説明した。  女児へのいじめを巡り、遺族は学校の対応が不十分だったと指摘。市教委は学校がいじめを認識し、一定の対応をしたと主張する。  郡市長は「(条例案の内容の)大きな変動は考えていないものの、(遺族と学校で)認識にずれがあることは大きな課題」と語り、再発防止策を条例案に反映させた上で、定例会に提出する可能性を示唆した。

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