【10月30日付 産経新聞大阪本社版】

奈良県橿原市で2013年3月、市立中1年の女子生徒=当時(13)=が自殺したのはいじめが原因だったとして、遺族が市や加害生徒らに計約9700万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が29日、奈良地裁(木太伸広裁判長)で開かれ、被告側はいずれも請求棄却を求めて争う姿勢を示した。
女子生徒の母親(46)が意見陳述し「学校が何らかの措置を取っていたら自殺は食い止められたと確信している。不適切な対応があったことを明らかにして娘の無念を晴らしたい」と訴えた。
訴状によると、女子生徒は同級生から仲間外れにされたり、無料通信アプリLINE(ライン)上での嫌がらせをされたりするいじめを受けて自殺。学校側は友人グループから離れるなどの異変に気付きながら対応しなかったとしている。
また、市教育委員会がいじめと自殺の因果関係を当初否定し、調査委員会のメンバーに市の顧問弁護士を任命。遺族の反発で委員全員を入れ替え、真相解明を遅らせたと主張している。
新たな調査委は今年4月、同級生によるいじめや中傷が自殺の一因とする報告書を公表した。
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【10月30日 毎日新聞奈良版】
橿原の中1女子自殺:市、棄却求める 地裁第1回口頭弁論

2013年3月に自殺した橿原市立中1年の女子生徒(当時13歳)の遺族が、いじめや自殺の防止を学校側が怠ったなどとして市や同級生らに計約9722万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が29日、奈良地裁(木太伸広裁判長)であった。被告側はいずれも請求棄却を求め、争う姿勢を示した。
訴状で遺族は、女子生徒が同級生らから仲間外れにされ、無料通信アプリ「LINE(ライン)」に悪口を書き込まれるなどして精神的疲労が蓄積したと主張。学校側は女子生徒が友達に「死にたい」などと漏らしていたのに、他生徒への事情聴取を怠って自殺のサインを見過ごしたなどとしている。
女子生徒の母親(46)は意見陳述で「どれだけの子供が自死を重ねれば国、社会、教育者が本気で取り組むのか」などと訴えた。【塩路佳子】

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