平成31年1月10日付河北新報

八戸高専生自殺未遂、脅迫が一因か 会社役員を地検支部在宅起訴

知人の男子学生を脅したとして、青森地検八戸支部が、脅迫罪で東京都杉並区の会社役員花田喜隆氏(50)を在宅起訴していたことが9日、分かった。昨年12月25日付。  脅されたのは、八戸高専(八戸市)に通っていた当時3年の男子学生で、その後、飛び降り自殺を図り下半身不随の後遺症を負った。捜査関係者は、脅迫が自殺未遂の一因となった可能性があるとみている。  起訴状などによると、花田被告は2017年5~6月、男子学生が性犯罪を犯したと思い込み、自宅のパソコンから学生に「性犯罪者として告発」などと複数回メッセージを送り、脅したとされる。青森県警は昨年3月、脅迫容疑で書類送検していた。  同校などによると、学生は17年6月、八戸市内の高さ約30メートルの橋から飛び降りて重傷を負い、今年9月に自主退学。恋愛関係のトラブルを抱え、学校に相談していたが、対応に不信感を持っていたという。  学生の母親は同校を運営する国立高等専門学校機構に「教員に裏切られた」などと訴える投書を送っていた。同校は本年度内に第三者委を設置し、自殺未遂の背景を調査する予定。

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平成30年12月1日付河北新報

八戸高専生自殺図る 昨年6月 重い障害、調査委設置へ

八戸高専(八戸市)は30日、2017年6月に当時3年の男子学生が自殺を図り、重度の障害を負ったことを明らかにした。関係者によると、学生は「教員に裏切られた」といった趣旨の発言をしており、同校は自殺未遂の背景を調査する第三者委員会を本年度中に設置する見通し。  同校や運営する国立高専機構(東京)によると、学生は昨年6月28日、八戸市内の高さ約30メートルの橋から飛び降り、一命を取り留めたが下半身不随となった。

復学を目指していたが「授業を受けるのが困難」との理由で今年9月に自主退学した。  学生の母親から9月、自殺未遂についての調査を求める投書が機構に届いた。投書によると、学生は恋愛関係のトラブルを学校に相談したが、その対応に不信感を持ったという。投書で母親は「教員に裏切られた」「教員の心ない対応が自殺未遂につながった」などと主張している。  同校は保護者の求めに応じ、弁護士や精神科医などでつくる第三者委で調査する方針。  30日に記者会見を開いた同校の円山重直校長は「学生が自殺を図ろうとしたことは残念。事故前の本校の対応は適切だったと考えている。その是非は調査委員会に任せたい」と話した。

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