平成30年3月31日付朝日新聞宮崎版

中1いじめ自殺「再調査不要」 宮崎市長に答申

宮崎市の中学1年の男子生徒が2016年8月、いじめを示唆する遺書を残して自殺した問題で、自殺といじめの因果関係を認めた市教委第三者委員会の調査結果について、市いじめ問題再調査委員会は「再調査の必要はない」とする答申を戸敷正市長に提出した。

再調査委は医師や弁護士ら有識者5人からなり、第三委の調査結果について、文部科学省が示すいじめ調査のガイドラインに沿って進められていたかを検証していた。

答申では、市教委が加害者とされる男子生徒に行った聞き取り調査や全校生徒へのアンケートなどの調査方法、第三者委の人選の公平性に問題はなかったと判断した。

答申は29日、戸敷市長に手渡された。戸敷市長は4月5日、再調査をするかどうかの最終判断を発表するとしている。(小出大貴)

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平成29年10月28日毎日新聞
宮崎中1自殺 いじめと関係あり…第三者委が報告書

 宮崎市立中学1年の男子生徒がいじめを示唆するメモを残して2016年8月に自殺した問題で、市教委が設置した第三者委員会が、同級生らによるいじめがあったと認めたうえで自殺との因果関係もあったとする調査結果を盛り込んだ最終報告書をまとめたことが27日、関係者への取材で分かった。
 市教委や関係者によると、男子生徒は16年8月31日に自殺。自宅から生徒が書いたとみられるメモが見つかり、同級生らの名前とともに「たたかれた」などの記載があった。
 このため、市教委は「重大事態の疑いを払拭できない」として16年9月から全校生徒へのアンケートや聞き取り調査を実施。弁護士や大学教授らでつくる第三者委を設置して調べてきた。今年8月にまとめた中間報告書は、最終報告書でいじめが複数あったことを認める方針を示したが、自殺との因果関係については不明としていた。【塩月由香】

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平成29年3月8日朝日新聞宮崎版

宮崎の中1男子が自殺 昨夏、暴力被害示唆のメモ残す

  宮崎市内の中学1年生の男子生徒が昨年8月、暴力を振るわれたという趣旨のメモを残して自殺していたことが、市教育委員会への取材でわかった。市教委はいじめがあったかどうか調査している。

 市教委によると、男子生徒は始業式前日の昨年8月31日に死亡した。関係者によると、特定の生徒から暴力を振るわれたという内容のメモが見つかった。

 中学校は昨年9月、生徒と保護者にそれぞれ自殺があったことを説明し、全校生徒を対象にしたアンケートを実施。自殺した生徒と、メモに名指しされていた生徒らが夏休みに一緒にいるのを何度も見たという記述もあったという。

 市教委は「いじめが疑われる」として、名指しされた生徒や教員などから聞き取りをしている。教頭は取材に「大変重大な事案と受け止めている。市教委や警察などと連携して調べている。誠意を持って対応したい」と話した。

 市教委は昨年10月、大学教授や弁護士ら第三者でつくる「いじめ防止対策委員会」で報告したが、それ以降、委員会は開かれていない。市教委は「委員会で協議してもらうための資料を準備している段階」と説明している。

 市教委によると、このほかにも7月6日に中学1年の女子生徒、11月30日に中学2年の男子生徒が自殺している。市教委は「今のところいじめは確認されていない」と話している。

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