平成30年2月21日付神戸新聞

神戸中3自殺 調査継続求め、文科省に申し入れ書

2016年10月、神戸市垂水区の市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、生徒の母親の代理人弁護士が20日、いじめの事実関係を調べる市教育委員会設置の第三者委員会の調査が不十分として、文部科学省に対し、調査の継続などを市教委に指導するよう求める申し入れ書を送付したと明らかにした。第三者委は昨年12月、母親が求めた追加調査を実施しない旨を通知していた。

申し入れ書では、いじめ防止対策推進法の趣旨を踏まえ、関係生徒への聴取など調査の継続や、いじめと自殺の関連の明確化などを求め、市教委への指導を依頼した。同省は「申し入れ書を精査した上で、対応を考える」としている。

代理人弁護士によると、第三者委は報告書を昨年8月にまとめ、容姿を中傷するなどのいじめ行為を認定しているが、いじめを生んだ背景や自殺との関係を明確にしていないという。市教委と報告書の公表について協議しており、久元喜造市長への再調査要望も予定しているという。(井上 駿)

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平成29年12月28日NHK神戸放送局

垂水区中学生自殺で追加調査せず

去年、神戸市で中学3年生の女子生徒が自殺し、生徒の母親が「自殺といじめとの関連を明らかにしてほしい」と申し入れた追加調査について、神戸市の第三者委員会は「追加調査はしない」と伝えていたことがわかりました。母親は久元市長に再調査を要望する方針です。 去年10月、神戸市垂水区桃山台の川で垂水区内の中学校に通っていた当時3年生の女子生徒が自殺し、いじめを疑わせるメモが残されていました。 これを受けて神戸市教育委員会の第三者委員会がまとめた調査報告書では、女子生徒が容姿や服装を中傷されるなどのいじめを受けていたことは認定したものの、自殺との関連は明らかにせず、母親が追加調査を行うよう申し入れていました。 この申し入れに対し、第三者委員会は26日、「報告書ですでに見解を示しており、追加調査はしない」と母親に伝えていたことがわかりました。 母親はNHKの取材に対し、「報告書は多くの疑問に答えておらず納得できない」と話し、神戸市の久元市長に再調査を要望することにしています。 一方、神戸市教育委員会は、「第三者委員会の調査は公正中立に行われたと考えている」としています。

http://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/2023970691.html

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平成29年12月27日神戸新聞

神戸中3自殺「追加調査せず」遺族が再調査要望へ

昨年10月、神戸市垂水区の市立中学3年生の女子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、いじめの事実関係を調べる第三者委員会が、母親が求めていた追加調査の申し入れを拒否する旨の回答をしていたことが26日、関係者への取材で分かった。母親は「遺族に寄り添った対応ではない」とし、久元喜造市長に再調査を要望する方針。

母親や代理人弁護士によると、第三者委が8月にまとめた調査報告書は、容姿を中傷するなどのいじめ行為は認定しているが、いじめを生んだ背景や生徒間関係の記述はほとんどなく、自殺との因果関係は明確にしていなかった。

母親は11月20日、追加調査を要望。回答の文書は今月26日、市教育委員会を通じて渡されたといい、「第三者委の見解は報告書に記載したとおりで、これ以上の追加調査を行うことはない」としている。

文部科学省のガイドラインでは、再調査の要望など、調査結果への所見を首長に報告でき、首長は必要に応じて再調査ができる。

代理人の辰巳裕規弁護士は、「遺族の意向をくみ取れる委員構成での再調査を求めていく」としている。

母親は「加古川市の中2女子生徒の自殺事案を調べた同市教委の第三者委の報告書と全く違う。この報告書では受け入れられない」

と訴える。(井上 駿、広畑千春)

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平成29年11月20日神戸新聞
神戸の中3自殺、第三者委がいじめ認定 遺族が追加調査要望
神戸中3いじめ
遺族の母親(手前中央)らから追加調査の申し入れ書を受け取る神戸市教委の職員=20日午前、神戸市役所
(撮影・風斗雅博)

 昨年10月に神戸市垂水区の市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、神戸市教育委員会設置の第三者委員会が、今年8月に調査報告書をまとめ、同学年の生徒によるいじめ行為を認定していたことが20日、分かった。
遺族代理人が明らかにした。代理人らは同日、「いじめの実態の解明が不十分」などとして、追加調査を第三者委に申し入れた。
 代理人の弁護士によると、調査報告書には「顔面凶器と呼ばれ、容姿を中傷された」「廊下を通りかかる際に足を引っかけられた」などの行為をいじめと認定しているという。一方、いじめを生んだ背景や生徒間の人間関係にはほとんど触れておらず、いじめと自殺の関連も明確には言及していないという。代理人は、「いじめの行為は、母親が情報提供した内容ばかり。『なぜ亡くならなければならなかったのか』という疑問に応えていない」と批判し、「いじめ防止対策推進法に基づく調査報告として不十分だ」と指摘している。
 代理人と女子生徒の母親によると、第三者委は、市教委が常設する付属機関の有識者ら7人で構成し、非公表のまま昨年
10月20日に発足。生徒や保護者、教員らにアンケートや聞き取り調査を実施し、今夏に報告書をまとめた。母親らは9月に追加調査を2度申し入れたが、その後、明確な回答はなかったという。
 市教委は「第三者委と遺族が公開範囲について合意していない」として、報告書を公表していない。
 この日、代理人の弁護士と母親が市教委を訪れ、職員に追加調査申し入れ書を手渡した。市教委は「内容を精査して対応
したい」としている。(井上 駿)

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平成29年3月25日神戸新聞

神戸・垂水の女子生徒自殺 全校調査にいじめの記述

  神戸市垂水区の市立中学校3年の女子生徒=当時(14)=が昨年10月に自殺し、いじめを受けていた疑いがある問題で、同市教育委員会設置の第三者委員会が行った全校生向けアンケートに、女子生徒に対する悪口や仲間外れがあった-との記述が含まれていることが24日、関係者への取材で分かった。

 同市教委は3月末までに第三者委が調査結果をまとめる、としてきたが、「内容を慎重に精査している」として4月以降にずれ込む見通しを示した。

 関係者によると、アンケートには、別の生徒が女子生徒に対し「『顔面凶器』と聞こえるように笑いながら話していた」と、悪口を言われていたことを強くうかがわせる内容があった。

 また「2年生のころいじめられていた。そのときに(女子生徒は)『なんで私がいじめられるんやろ』と不安がっていた」「クラス内でのいじめ。避けたり悪口を大声で言ったり」など、いじめを示唆する具体的な内容が含まれていた。

 女子生徒は昨年10月6日、同市垂水区の川で倒れているのが見つかった。橋の欄干で首をつったとみられる。

同市教委はいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と判断。第三者委は弁護士や大学教授ら7人で構成し、同月からいじめの有無や自殺との関連について調査している。(上田勇紀)

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