平成28223日読売新聞

高2女子自殺、部活でのいじめ認める…第三者委

  福島県会津地方の県立高校2年女子生徒が昨年9月中旬、校舎の女子トイレで首をつって自殺した問題で、同県教育委員会の第三者委員会は22日、部活動でいじめがあったと認める一方、

「自殺との間に直接の因果関係を認定するには至らない」とする調査結果を発表した。

 発表によると、女子生徒は2014年夏頃、部活動の先輩から練習中に厳しく叱責されたほか、辛辣な言葉をかけられ、無視されるなどした。「部活に行こうとする と気持ちが悪くなる」と周囲に漏らしていたことなどから、第三者委は、いじめがあったと認定した。県教委については「いじめを重く受け止めず、認識が甘かった」と批判した。

 だが、女子生徒は部活以外の人間関係や学業不振など、他にも悩みがあったなどとし、いじめが自殺の原因とは断定しなかった。

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

平成28年2月23日共同通信

いじめとの関係認定できず、福島 県立高で女子生徒自殺

福島県会津地方の県立高校で昨年9月、女子生徒が自殺した問題で、同県教育庁は22日、部活動で女子生徒へのいじめがあったが、自殺との直接的な因果関係は認定できないとする調査結果を発表した。

調査報告書によると、2014年夏ごろから、女子生徒が所属した文化系の部活動の先輩から練習中の厳しい指導や無視、冷淡な態度を取られたことをいじめと認定。ただ、学習面の悩みなどもあり、いじめが自殺の直接的な原因とは認定できないとした。

学校側の対応については、部活動での生徒間でいじめをうかがわせる情報があったが、教員間での連携が不十分で対応が遅れたと指摘した。

会津

女子生徒自殺問題で、調査結果を発表する第三者委の鈴木庸裕福島大教授(左)ら=22日、福島市

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

平成28年2月23日NHK福島放送局

会津女子高生自殺いじめ認める

去年9月、会津地方の県立高校で女子生徒が自殺したことについて県の調査委員会は、女子生徒は部活内で無視されるなどのいじめを受けていたとした一方で、ほかにも学業不振などの悩みを抱えていたとして、「いじめと自殺の因果関係は認定できない」とする調査結果を発表しました。 去年9月、会津地方にある県立高校の校内で、高校2年生の女子生徒が首をつって自殺しているのが見つかりました。 これを受けて県は、臨床心理士などで構成された調査委員会を設置し、学校内でいじめなどがなかったかどうかを調査してきました。 22日、県庁で開かれた記者会見で、調査委員会は「いじめと自死との間に直接の因果関係を認定するまでには至らなかった」とする調査結果を発表しました。 報告書によりますと、女子生徒は平成26年の夏ごろから部活の上級生による厳しい叱責や辛辣な言葉かけ、それに無視されたり冷淡な態度をとられたりするいじめを受けていたことが認められたとしています。 その一方で、女子生徒は入学後の学業不振や部活動以外の人間関係など他にも悩みを抱えていた可能性があり、自殺の原因を部活内でのいじめだけに特定することはできなかったと結論づけています。 調査委員会の委員長を務める福島大学大学院の鈴木庸裕教授は「いじめなどの問題を早く認知するためにも、生徒たちと担任や顧問の先生で、情報共有ができる環境作りが必要だ」と述べました。 自殺した女子生徒の両親は調査委員会の報告について、「調査報告については残念な結果だ。

内容を確認してから今後のことを考えていきたい。今回の調査で終わりではなく、2度と同じような悲劇が起きないようみんなで考え続けなくてはならないと思う」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6053088241.html?t=1456178931916

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

平成28年2月23日河北新報

<会津女子高生自殺>部活動のいじめ一因

◎福島県教委第三者委「他の悩みも影響」  福島県会津地方の県立高校の女子生徒が2015年9月に校内で自殺しているのが見つかった問題で、県教委は22日、部活動で先輩の1人から受けていたいじめが一因だったと発表した。学業不振など、いじめ以外に抱えていた悩みも影響した可能性があるとして、いじめと自殺の直接的な因果関係は否定した。  県教委が設置した第三者委員会(委員長・鈴木庸裕福島大教授)が報告書を作成。生徒間のトラブルや悩みを把握できず、教員間の情報共有も不十分だったとして、再発防止を徹底するよう県教委に求めた。  県教委によると、生徒は文化系部活に所属。14年秋~15年春ごろ、先輩の1人から練習で厳しく叱られたり無視されたりし、学校を休みがちになった。「先輩が怖い」「部活に行こうとすると気持ちが悪くなる」などと同級生に打ち明けており、一連の行為がいじめだったと認定した。  一方、生徒は15年6月に休部し、先輩が引退後の8月に復帰。亡くなるまでの間、先輩との接触は確認されなかった。そのため、再開した部活動で技能が向上しない焦りや高校入学後に陥った学業不振など、いじめだけでなく、さまざまな要因で自殺に至ったと考えられると結論づけた。  生徒が抱えていたトラブルは、担任が15年4月に初めて把握。5月に学内で情報が共有されたという。

その後、学校側はトラブルは解決したとみていた。  生徒は9月18日、登校後に帰宅せず、保護者が県警に捜索願を出した。教員が校内を捜索し、19日午前4時半ごろ、女子トイレ内で首をつっているのが見つかった。遺書はなかった。

 

 

<会津女子高生自殺>父「終わりにはならない」

第三者委員会の調査報告を受け、女子生徒の父親は22日、報道陣に対し「中立的な立場で調査をしたので、結果を受け止めたい。報告を受けたばかりで、今後どうするかはまだ分からない。この報告で終わりにはならないと思う」と話した。  いじめと自殺の直接的な因果関係を認めなかったことについて「そうであったと言い切れないのは、いささか残念」と語り、「先輩からも後輩からも、多くの子から慕われていた。信望があったと親として思っている」と目を潤ませた。

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

平成28年2月23日福島民友新聞

いじめ「要因の一つ」 会津の女子高生自殺、福島県教委調査

会津地方の県立高校で昨年9月に女子生徒(当時2年)が首をつって自殺した問題で、県教委は22日、生徒が所属する部活動内でいじめがあったことを初めて認めた。県教委が設置する第三者委員会「いじめ問題対策委員会」の鈴木庸裕委員長(福島大教授)は会見で「精神的に追い詰められた要因の一つにいじめがあると思う」と指摘した上で、「自殺には複合的な要因があり、絞り込めない」とした。

対策委の調査報告書では「いじめと自殺との間に直接の因果関係を認定するまでには至らない」とした。

調査報告書によると、女子生徒は2014(平成26)年夏ごろから、同じ部活の先輩に厳しく叱責されたり、無視されるようになった。女子生徒は「先輩が怖い」「部活に行こうとすると気持ち悪くなる」と話し、同9月ごろから学校を休みがちになったという。これを受け、対策委は「いじめは存在した」と判断した。

女子生徒は担任教諭の助言を受けて昨年6月に休部したが、同8月に復帰した。女子生徒が休部してから先輩との接触はなく、対策委は、部活を休みがちになったことで練習不足になり、技能が向上しないことへの焦りや、部活以外での人間関係の悩み、欠席が増えて授業についていくのが負担になったなど他の悩みも抱えていたとした。その上で「自殺の原因として、いじめによる悩みだけでなく、さまざまな要因が考えられる」とした。

県教委は21日、女子生徒の遺族に調査結果を説明。遺族は「(報告書の内容を)検討させていただく」と話したという。

鈴木委員長と県教育庁の菅野誠教育次長、大沼博文高校教育課長が県庁で記者会見し、調査結果を説明した。

シェアShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn